2019年5月27日月曜日

BRM525 石狩平野400km 最強の風

5/25、石狩平野400を無事完走。予想通りの南風、しかも強風。南北に長い今回のコースは、南風との戯れが全てだった。味方のときはこの上ない至福の時間をもたらしてくれたものの、敵に回ったときは耐え忍ぶだけの最強の風。

完走タイム: 19時間49分


地点 名称 積算距離 通過時間 経過時間
スタート 丘珠ふれあいセンター 0 6:00 0:00
PC1 セイコーマートきたむら店 38.5 7:24 1:34
通過チェック クラウス15号蒸気機関車 125.3 10:19 4:19
PC2 セイコーマート深川多度志店 144.4 11:14 5:14
PC3 セブンイレブン赤平茂尻店 189.7 13:15 7:15
通過チェック 川端駅 282.7 19:30 13:30
PC4 ローソン苫小牧ウトナイ店 321.2 21:22 15:22
PC5 セブンイレブン北広島駅前店 358.5 23:23 17:23
通過チェック レクサンド記念公園入口 394.6 1:07 19:07
フィニッシュ セブンイレブン札幌北丘珠店 408.3 1:49 19:49

沼田町からウトロイ湖まで、直線距離で133kmを一気に南下するルート設定はスペシャル。内陸ルートでこの距離の平坦を走れるのはさすが北海道というところか。そしてこのスペシャル区間で開催されたのが向かい風特訓。向かい風耐性、激上がり。


400kmブルベは一番過酷と言われていて、その分やりがいも大きく一番気合が入る。でも大変すぎて、走った後どころか走っている最中からブルベが嫌いに。そして数日経つと「また出てもいいかな」と思う不思議な距離。今回もそんな400kmでした。

さて総括的、特記事項

追い風
PC1から通過チェックのクラウス15号蒸気機関車までは、超絶快適サイクリング。天気良し、道良し、そして最高の追い風。区間平均速度は31.2kmをマーク。今までで一番楽しく自転車に乗ることができた区間だった。「後からしっぺ返しが来るんだろうな」と分かっていたものの、その現実は過酷だった。

景色も最高である。基本配色は青と緑。


向かい風
クラウス15号蒸気機関車かららPC4までの区間。直線距離で133km、ルート距離で195km。この間、基本的に向かい風。特にひどかったのは滝川から美唄、岩見沢を経由し栗沢町ぐらいまでの間。風を遮るものがほとんどなく、容赦ない向かい風。特訓の成果で、PC4に着く頃には、向かい風耐性が向上した気がする。

基本、爆風


暑い
まだ夏とは言えない時期も、最高気温予想は30℃弱。森から聞こえるセミの声は盛夏の勢い。暑さよりも風に気を取られがちだったので、脱水状態に気づきにくくて危なかった。途中からは意図的に水分を多めにとっていた。ほんと夏だった。



寒い
日が暮れると一転激寒。特に夕暮れを迎えると予想していた苫小牧エリアは寒いのなんの。その後北上するにつれて、少しずつ暖かくなるも、モエレ近くを通り過ぎたのは2時近くで、その時の街頭気温計は15℃を示していた。それでも長袖でちょうどいい。

ナイトランがあるなら長袖、長指は必須


サドルバッグ
大型サドルバックの可能性に気づき、早速トライ。サドルバックはオフシーズンの間に格安品をゲットしておいたので、スタビライザーだけを購入し投入。

家を出る時の写真。ウォーターボトル無いぞ!

スタビライザーの効果は大きく、ブルベ前に手稲山で試したものの、揺れてる感じは皆無。重量が後輪に集中してしまう懸念はあるも、運動特性は悪くない。さらなる積載が必要になれば、フロントバッグを復活させればOK。


サドル
400km走って痛くないと言えば嘘であるが、それでも今まで使った中ではベストであり、ブルベ後のダメージも少ない。ただ走ってる最中の「ゴツゴツ感からくる座りの悪さ」がある。「沼脱出!」と言い切れない歯切れの悪い感じ。まあ当分はこれで。

TiogaのSpyder TwinTail2


ウォーターボトル、忘れる...
出走直前「重さどのくらいですか?」とケンケンさんに聞かれて気づいた。ウォーターボトルが付いてない!家に忘れた!万全を期して迎えるべき400kmブルベなのに。Noooo。PC1で水500ccのペットボトル買いましたw

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続いて細かい振り返り。

出発前に外に出てみると案外肌寒い。日落ち後の装備としてサドルバックにしまっていたレッグカバーを引っ張り出し、装着しての出発。

裏起毛のレッグカバー


今回のスタート地点も丘珠ふれあいセンター。自宅から5kmちょっとなので、ここが起点となるのはありがたい。すき家美香保店を経由して5時頃には到着。今回は6時スタートなのだ。

隣の丘珠神社で、今回も安全祈願!


今回の参加申し込み人数は74人、最終的な出走人数は55人だった模様。まあ400kmとしては賑わっていると思っていいのだろう。ブリーフィングも賑やか。



今回は通過チェックが3箇所。関門チェックはすべてクイズ。現地にある看板情報がなければ答えられないものの、写真でもOKとの事。諸々、準備してスタート。

実質スタートは5:54


まずは新篠津を抜けて北村のセイコーマートへ。毎度おなじみたっぷ大橋。相変わらず映える橋だね。微妙に写り込んでいるのは達おじさん。ちょっとだけ後ろを走らせてもらったけど速いぞ!完走タイムも驚きだ。



まあいつも通ってる道なので目新しい事もなく。サクサク進んでPC1に到着。風も案外弱く、追い風アシストはさほどでもなかった。

セイコーマートきたむら店
38.5km 7:24 24.8km/h

PC1を後にし、本格的に北上開始。これ以降、基本ソロ。いろいろな人に会えたのは、いつものようにPC1までであった。そしてここからのコンディションは最高。天気はいいし、空は青く、山は緑。そして途中美唄のあたりでは菜の花が満開で真っ黄色。

いい風景!
ちなみに滝川の菜の花まつりは混むぞ


トトロ300の時は向かい風で苦しかった北竜町付近も、今回は追い風高速サイクリング。いつもは遠くから写すだけの北竜門も、くぐる余裕がある。

ドラゴン、かっこいいね


「折り返したあとも奇跡的に風向きが変わって追い風になるかも♪」と、ありえない事まで期待してしまうほど上機嫌。ガシガシ進んで通過チェック到着。PC1からの平均速度は31.2km/h。いやー快適。そういえば途中ファットバイクに乗ったノースリーブの人を見かけた。あの人?

沼田町 ホタルの里に展示されている クラウス15号蒸気機関車
125.3km 10:19 31.2km/h


事前の予測ではここから320km地点のPC4まで、おおよそ200kmの間、向かい風基調となるであろうと考えていた。気を引き締めて通過チェック地点出発。もちろん風向きが変わったりするような奇跡など起こるわけもなく、向かい風特訓の開始であるw

「うーん、風強いね。まあでも速度も25km/h近くでるし、このくらいなら大丈夫」
と余裕があった。この頃は。

さて当初プランではトトロ300の時に行けなかった食事処「上林」さんにリベンジする予定だった。念の為前日に電話したところ、この時期お弁当の注文量が半端ないらしく、昼の営業をストップしているとの事。あぶない、あぶない。

なので沼田方面へは向かわず、そのままPC2に向けて西に進む。そして風がどんどん強くなる。それでもまだまだ元気いっぱいなので、ガシガシ進んでPC2到着。

みんなだいすきセイコーマート多度志店
144.4km 11:14 24.0km/h

この時点での貯時間は+1:06。計画より1時間ほど先行している。やはり北上区間での追い風ボーナスが数字として現れている。上林さんに行けなかったので、セイコーマートでお腹を満たし出発。

やはり風は強いものの風よけになるものもあったり、信号でちょいちょい止まったりするので、それほど苦しくなかった。ただ市街地を抜け、田園地帯となると、風が勢いを増す。

たなびく、たなびく
深川から滝川へ向かう12号線あたり

向かい風特訓が始まっておおよそ50kmほど。「あとほんとに150kmも向かい風続くんだろうか。きっと途中で止むはず」てな感じで、勝手な思考が始まる。だいぶヤラれてきた証拠だ。

さてその状況に加え、プチ登坂発生。出発前「なんかのブルベで通った、ちょっと大変な上り、今回もありますよ」とケンケンさん言っていたアレだ。すっかり忘れてたけど、増毛300で走ったゴルフ場の脇を通り抜けるルート。丸加高原。


距離は短いけど斜度がある。向かい風ばかりで、坂というものを体が忘れてたので余計ヘトヘトに。その後もゆったりと上り下りを繰り返しながらPC3まで。この区間、増毛300の時より長く感じた。向かい風のせいだろうか。

PC3 セブンイレブン赤平茂尻店
189.7km 13:15 20.6km/h

移動速度は遅いながらも貯時間は+1時間を維持。「ここで13:15なら、余裕でポークチャップに間に合うな」という考えがよぎるものの、そんな事するとDNFまっしぐら。危ない、危ない。軽く補給してPC3を後に。


途中歌志内あたりを走っていると、なかなかの斜度を持つ、いい感じのスキー場が目に入る。降った日にはパウダーが良さそうだ。どこかと思ったら「かもい岳スキー場」。このゲレンデも次の冬は営業されない様子。なんというか、とてももったいない。
過去記事 : かもい岳スキー場、休止へ


さて歌志内も風は強かったものの、谷間を走るような道。今から思えば、まだそんなに大変な風ではなかった。この辺で再度ファットバイクに乗ったノースリーブの人を見かけた。あの人ですね。逆周りで応援してるんだ!ウケました。

歌志内を抜け、砂川に。そして南北に走る直線道をひたすら美唄に向けて進む。実は向かい風特訓はここからが本番。田園地帯なので基本平地。風を遮る建物も、山林も近くにはなく、ただただ正面から強い風が吹き付ける。

「これは、キツイ」

速度計をみるとせいぜい14km/hぐらいしかでない。景色も一本調子で飽きてくる。もうあれですよ、写真をとる余裕もきっかけもない感じ。通る車は少ないので走りやすいけど、休もうにも周りは畑ばかりなので、休むきっかけもない。

次に出てくるコンビニはトトロ300のPC1だったセイコーマート美唄5条店。そこで休むことを心の支えになんとか進む。ヘトヘトになってお店に駆け込み、イートインスペースでしばし休憩。予定外休憩1回目。

2週間前も、そのまた2週間前も、ここで休憩してた

少し復活したので走行再開。ここからは12号に戻り再び南下。風向きは相変わらずも信号があったり、車の往来も盛んなので、風以外に気にすることがあり、それが功を奏して辛さをしばし忘れる。三笠で12号から脇に入り、萩の山スキー上方面へ。特訓再開。

途中、美唄200で膝を落としたミカサノ食堂
もちろんこの日も営業しておらず

栗山から三笠方面に向かって走る事ばかりだったので、逆向きに走るのはちょっと新鮮。それでも向かい風とゆる~い上りが組み合わさったこの区間。へこたれた。何度か普通に足をついて止まってしまった。身も心もヘトヘト。

しばらくすると萩の山スキー場が見えてきた。そう言えばスキー場の前にはセイコーマートがあったはず。そこで休憩することだけを考えて前に進む。ここでも軽く補給と休憩。

予定外休憩2回目

栗山町に近くなるに従い、ゆる~いアップダウンが連続するようになる。連続丘超えといった感じか。と同時に心なしか風が弱くなってきたような。そしてセブンイレブン栗山継立店で自主休憩。ただしここでの休憩するのは計画通り。

セブンイレブン 栗山継立店
267km 18:20 17.0km/h

途中、予定外の休憩を2回いれたとはいえ、PC3からの平均時速は17.0km/h。1時間以上もあった貯時間を、この区間で使い果たし、ほぼ0に。でもまあしょうがない。こんな時のための貯時間だ。

そして走行距離も300kmも近づいたこの地点で軽くメンテ。自転車はチェーンの汚れを拭き取り注油。ひどい時は砂でガサガサのこともあるが、今回はキレイだった。

オイルもさしてピカピカに。気分一新

人間にはサドル擦れ対策のワセリンを追加。これをするとしないでは、ゴール後のダメージが違うんだよね。たっぷり休憩して出発。

あたりはだいぶ暗くなり始める

太陽が沈むといっきに気温も下がり始める。半袖のジャージだと肌寒い。そして向かい風特訓は140kmを超えた。予想だとあと60kmも走ると向かい風も終わる。あと60kmしか向かい風を走れないのかと、おかしな思いがよぎる。だいぶヤラれている証拠である。

しばらくすると日もすっかり落ちナイトラン。ナイトランは嫌いではないのだけれど、パンクしたらどうしようといつもドキドキ。今回もドキドキだけど、山中でもないし、雨中でもないので、ギリギリではない。ほどなく通過チェックの川端駅、到着。

通過チェック 川端駅
282.7km 19:30 18.8km/h

ナイトランは基本的に巡航速度が落ちる。向かい風の影響もあるけど、ゆっくり走っても遅い感は少ないので、あまり気にならない。もうこの辺では向かい風耐性が向上していたのか、風の抵抗は感じないw 夜なりにサクサク進む。

グルメポイントとして考えていた「レストランしばらく」さん前通過。いい感じに空腹感はあるものの、案外体はヤラれているので、このタイミングで食べ過ぎると動けなくなる可能性あり。と考えてここはスキップ。


人気があるのか車もたくさん留まっていた。是非また来たい。そしてブルベ後半にグルメポイントを置くと、体調で食べれなくなる可能性があることを知った。知見アップ!肌寒さを感じながらも、いい眠気覚ましだなと感じながらガシガシ進む。

ローソン 苫小牧ウトナイ店
321.2km 21:22 21.5km/h

長かった向かい風修行もここで終わりである。なんかゴールしたような達成感がすでに。思えば沼田町からウトナイ湖まで、向かい風にボコボコにされながらもソロでよくぞ頑張ったものだ。もう十分満足であるが、ここから札幌まで帰らなくてはいけない。

夕食は豪華ローソンカップ麺
パッケージデザインがローソン色

そしてここで長袖裏起毛ジャージに指ありグローブを装着。夜はやっぱり寒いし、ナイトランにこの装備は欠かせない。特に風が強い時はウィンドブレーカーより、長袖ジャージのほうが空気抵抗が少ないので楽なのだ。


この後は快適サイクリング、その2。日が落ちて幾分風が弱まったものの、向かい風の時と比べると疲労度は雲泥の差。ほとんど漕がなくても前に進んでいる感じで「オイラの自転車、こんなにスムーズだったっけ」と思うほど。

途中新千歳空港を通過。空港にまさか自転車でくるとは。


サクサク進んでPC5。

セブンイレブン 北広島駅前店
358.5km 23:23 22.7km/h

追い風基調ではあるものの、夜なので思ったよりスピードを出せない。22.7km/hだけど、気分的にはもっと出していた錯覚。緊張も疲労も少ないので、軽く眠気がやってきた。スピーカーで音楽かけながら、歌いながら進む。

最後の通過チェックレクサンド記念公園に到着。北広島から当別って、自転車で走ると遠く感じる。写真撮って即出発。

レクサンド記念公園
394.6km 1:07 22.0km/h

当別から丘珠までは向かい風だったような気がするが、向かい風耐性が上がったオイラには通じない。ぜんぜん向かい風を感じないよ。そして当別から札幌にはいる札幌大橋が見えた。これを超えればフィニッシュ地点まで僅か!

夜にこの橋を渡るのも新鮮な気分

そしてフィニッシュ地点のセブンイレブン札幌北丘珠店でレシートをもらいゴール。

セブンイレブン札幌北丘珠店
408.3km 1:49 21.1km/h

頑張れば向かい風の200kmもなんとかなるものだ。めでたい。ゴール受付の丘珠ふれあいセンターに向かいサインを貰う。


ブルベ関係者と久しぶりに会った。最後にランドヌールを見たのは赤平だったか、美唄だったか。もうだいぶ昔の事だ。twitterのTLみても「風が風が」と盛り上がっている様子。今回のブルベの主役は強風南風だったのは間違いない。

さて北海道ならではのルートを提供してくれた主催者、そしてこのコースを頑張った皆様、ありがとうございました。おかげで向かい風耐性が1ランク上がりました。


さて次回は初山別600の予定です。


2 件のコメント:

  1. おつかれ様です。
    僕もほぼPC1以降ボッチですわ・・・ でもツイッターで丸加高原登れた!
    に反応していただきありがとうございます。
    ルートも助かりました。ありがとうございます。

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    1. ソロで走るのも嫌いじゃないです。道があってるか不安になってしまいますが^^ 次は600、がんばりましょう

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