2017年6月28日水曜日

長距離対策: Selle Anatomica X2

今シーズン、長距離対策で導入したSMP HELL。良いサドルだけど、先日の増毛300では後半辛くなりちょっと厳しかった。
セッティングがいまいちだったのもあるが、300kmまでかなという印象。それ以上となると、さらなる対策が必要と感じた。

いろいろ調べると長距離用サドルといえばSelle Anatomicaらしい。


革製のサドルで、ハンモック状に張られた革に腰掛ける仕組み。これがお尻に優しいらしい。ブルベではXというモデルが人気なのだが、タイミング良くX2という新モデルがリリースされた。これは縁としかいいようがない。

X1: 今までのXシリーズ。X2の登場でX1という名前になったようだ。
https://selleanatomica.com/collections/x-series/products/x1
フレームはスチール製で、レールも同様。カタログ重量は515g。

X2: ”NEXT GENERATION SADDLE”らしい。見た目はOLD GENERATION…。
https://selleanatomica.com/collections/x-series/products/x2

見た目の変化は少ないも、フレームがアルミ製となり、レールが中空になったようだ。この辺の効果でカタログ重量は420g。

100gの軽量化もあるが、フレーム形状が変わっている。X1のフレームは独特な形をしており、そのためオルトリーブのサドルバックの取り付けには苦労するようだ。対してX2のフレームは「普通」な形なので、その心配はないようだ。加えて表面の革が自分で取り外せる構造になっており、ダメになったら自分で交換できるようだ。

X2のリリースでX1は値下げされたみたいだけど、諸々考えるとX2。革製という事で、見た目やらメンテやらで二の足を踏んだのは事実だけど、沼にハマってアレコレするのも面倒なのでポチリ。

発送は直ぐにされたようだけど如何せん国際荷物。待つこと2週間ぐらい。
実重量は428g。まあこんなもんでしょう。

X2の真髄、新型フレーム。
形状がいわゆる普通になった。

オルトリーブのサドルバックの取付具も無加工でボルトオン。

座面の革を取り外せる構造になっている。ヘキサで廟が回せる仕組みに。

HELLとの比較。幅が広い。

X2を使うのはブルベのみなので、2つのサドルを使い分ける事になる。付け替えの度に高さ調整をするのはメンドイので、サドル高さを固定するクランプを追加。
これがあると超便利

防水カバーも万端。
これを付けているとクラシカルな感じも隠されていい感じ^^
防水製ではあるものの、雨の時はこのカバーとサドルの間にビニールをかければ完璧かと。晴天時も常時に着けるかどうかは様子見。

まずはポジション出しに専念。張り具合や高さ、角度等を調整しながら、あれこれセットアップ。最初の感想としては「うーん、悪くはないけど乗り降りがしにくい」。試したのがローラー上だったり、ちょい乗りだったりなので、肝心の乗り心地がわからない^^ X2の本領は長距離での疲れ/痛み具合低減という所なので、この辺は実戦で確認だ。投入予定はBRM旭川200km。

ただし形状違いから来る差はなんとなく。HELLより幅が広いので乗り位置が違う。これは慣れるしかないのだけど、如何せん先端形状が真っ直ぐなので、乗り降りする時邪魔くさい。HELLは下下がりの形状なので邪魔になる事はない。
これも慣れるのかな。実戦までには慣れておかないと。

ちなみにメーカーの販売サイトで買うと、物自体はUSPSで発送される。一番安い手段を選ぶと「First-Class Package International Service」というものになるのだけど追跡が米国国内まで。米国からはロサンゼルス空港から出ていく事になるのだけど、追跡サイトでトラックできるのはロサンゼルス空港まで。
 この状況以降、更新される事はない。

今回の場合、アメリカを出てから手元までかかった日数は12日。その間は進捗をトラックできないのでドキドキ感高い。もしトラックしたい時は送料が高くなるけどPriority Mailがいいらしい。安心して買うなら値段は張るけど国内業者になるけど、まだX2は出回ってないかも。


ブルベ管理用ソフト - ブルマネ
ブルベの計画を作成し、計画からのズレを計算するアプリです。どのくらい余裕があるかわかるので、よりブルベを楽しむ事ができます。



2017年6月22日木曜日

タイヤ交換とブルベ計画

今履いている4000S2は新品から使い始め約2,400km。

リヤタイヤの浅いほうのTWI (Tread Wear Indicator)。
(銀ペンで窪みをわかりやすくしてある)
この穴が無くなるまで減ると「だいぶ減ってますよ」というサインであろう。現状だいぶ浅いものの、まだ残っている。目算では3,000kmぐらいまでは消えることは無さそう。

同じくリヤタイヤの深い方のTWI。
これが無くなると「そろそろ交換ですよ」という意味であろう。目算では4,000kmぐらい使っても問題なく、消えるとしてもまだまだ先のようだ。

それでもこのタイミングでタイヤ交換。ブルベで持ち歩くスペアタイヤを用意するためだ。600kmを考えるとスペアタイヤを装備したくなるが、流石に新品を持ち運ぶのは勿体ないし使いにくい。適度に減った今のリヤが丁度良さそうだったので。

交換完了
フロントには新品の4000S2を装着。

リヤには今までフロントで2,400km使ったUSEDを装着。
これはTWIどころか、タイヤセンターのモールド線もまだ見えるくらい減ってない。リヤとは減り方が全然違う。

リアで2,400km使ったUSEDをスペアに。
持ち歩き用のスペアタイヤ、準備OK。

そして今後のブルベの予定はこんな感じ。
7/2 旭川200km
8/5 宗谷600km
8/26 島牧400km (完走できなかったら 9/17函館400kmでリベンジ )
10/8 大夕張200km or 10/15 薄野200km

600kmの前に400kmを経験して置きたかったが、噂では400kmのほうが大変らしい。600kmは仮眠できる休憩所が用意されるためだ。獲得標高で考えると宗谷600kmは約2000mに対し島牧400kmは約4900mと格段に厳しい。今シーズンの最難関は下牧400kmになりそうだ。


2017年6月19日月曜日

SRを目標にしてみる

まずは300kmまで走ってみるという当初目標は達成したので、次はSRを狙ってみる。

SR = Super Randonneur
フランス語でシューペル・ランドヌール、英語でスーパー・ランドナー。同一年内にBRMの200km, 300km, 400km, 600kmを完走すると、その種の人という事になるようだ。

残りは400kmと600km。候補はこの辺。

7/16 BRM716瀬棚600km
獲得標高 5097m

8/5 BRM805 北海道600km宗谷岬
獲得標高 2035m

8/26 BRM826 北海道400km島牧
獲得標高 4897m

9/2 BRM902北の国から400km
獲得標高 3832m

瀬棚600kmは獲得標高とか考えると厳しそう。今年は宗谷一択かな。400kmのほうは森林公園発着という簡便さから島牧ブルベが魅力も、獲得標高からは北の国からブルベも魅力。この辺は悩み所。どうしようかな…。

そして400kmと600kmを考えると装備にももうひと工夫が必要になってきそう。この辺アレコレしてみて200kmブルベで試してみよう。



2017年6月13日火曜日

BRM611前田200km 大雨と登坂

6/11、前田200km、無事完走。200kmで獲得標高2,800mという厳しい山岳コースに加え、前半土砂降りというコンディション。どちらもブルベでないと走らない条件だったので、終わってみればとても楽しかった。

完走タイム: 10時間17分
前田森林公園スタート 0km - 7:00 (+0:00)
PC1タイムスタンプ   40.5km - 8:57 (+1:57)
PC2タイムスタンプ   107.6km - 12:00 (+5:00)
通過チェックポイント   145.3km - 14:24 (+7:24)
前田森林公園ゴール   201.5km - 17:17 (+10:17)


もう少しで10時間を切れたものの、おおむね20km/hぐらいで走れたのは満足。そして何より雨の中を走れたのが収穫。脳内では雨対策を進めていたものの、実際に試せたのが良かった。

さて振り返り。

今回も前田森林公園がスタート。出発前見た天気予報では道中13℃くらい、天気自体は曇り予報、降水確率は20%ぐらい。寒そうではあるけど、雨にあたる確率は低いと考えていた。雨装備を試せるかと思ってたので残念やら、ほっとしたやら。

ところが森林公園に行く途中からパラパラと。レインスーツを着るかどうかをギリギリまで悩む。悩んだ挙句、結果レインスーツ装着。

ブリーフィングを終えてスタート。雨は止むどころかドンドン激しくなってくる。

新川通りからバンケイ方面に抜け、7:47頃に小林峠に向けた分岐点。
真っ直ぐ行くと楽だけど、コースは右だ。まあ走り慣れた道なので特に写真を撮る事もなく通り過ぎる。雨は降り続いている^^

サクサク進んで8:55頃にPC1到着。雨は降り続いている^^

そしてこれからが本格的な登り。「中山峠 降雨」という有り難い表示。
体中で感じています^^

中山峠は車では何度となく通っているが、自転車は初めてだ。基本的に道は広いので走りやすい。斜度もきつくはないのでハーハーになることはないが、ダラダラとずっと登り続けるのでナカナカきつい。いいペースの人が前にいてくれたので、その人を目標に走り続けれたので何とか飽きずに済んだ。

9:30、無意根大橋付近。覗き込むと落ちそうだ。無意識にセンター側に寄ってしまう。

9:36、定山渓トンネル。長いトンネルだったので警戒していたが、案外道幅も広く、また交通量が少ないタイミングで走れたのでサクッと通過。

10:07、中山峠到着。
追いかけていた人は道の駅に寄る素振りもなく、迷わず直進。置いていかれると厳しいとも思ったけど、これから先は下りなので、記念写真のため立ち寄り。すぐ出発。

そしてここからの下り道が大変。道幅は広くていいのだけど、如何せん路面が荒れ荒れ。回避仕切れない段差があり、そこの振動でライトが片方吹き飛んでしまった。
無事回収できたもののスマホが落ちなくて良かった。

11:18、吹き出し公園横、通過

12:00、PC2到着。
中山峠をでてからここまで、基本土砂降り。スタッフの方からの情報だと、この辺りにかかっている雨雲を突破すれば雨も終わりで、小樽の辺りは道路も乾いているとの事。ちなみにスタッフの方は昨日試走したようだが、昨日の雨のほうが全然ましだったらしい。この日の雨はナカナカ強雨のようだ。少し休憩して元気が出たので出発。

倶知安を抜けると本当に雨が降っていなかった。走行距離でいうと110kmぐらいからはほぼほぼドライコンディション。

そして2つめの山。この2つ目の登坂が精神的に辛かった。中山峠以上に淡々としていて、チョイ坂がずっと続いている感じ。距離にすると3kmから4kmといった程度ではあるものの、同じ勾配がずっと続いているので休めない(赤色の道)。ピーク付近にフラットのトンネル(黄色の道)があり、それを過ぎると今度は淡々と同じ斜度で下っていく(緑色の道)。
ソロで走っていたので、目に見える目標もなく中山峠より辛かった。下りもスピードが出過ぎて危険ではないものの、体がドンドン冷えてくるのでレインスーツを脱げない。

13:28、下りきって赤井川道の駅の交差点。
道の駅にはよらず、左折。

13:55、途中のセイコーマート赤井川で休憩。
ここを逃すと小樽までコンビニが無いので要休憩ポイントと考えていたのだけど、他のライダーが休憩している様子なし。皆さん、タフ。

そしてここでレインスーツを脱ぎ、ウィンドブレーカーへお色直し。
空気抵抗が激減するも、超寒い。汗でジャージが濡れているせいもあるけど、凍えそう。

体を温めるため、ガツガツ冷水峠を登り、14:24に通過チェック用の写真撮影。
雨は降っていないけれど、霧の中で気温も低く結構寒い。一度脱いだレインスーツをまた出すのもめんどくさいのでこのまま小樽へ。ここから先はピークらしいピークもないので、ダラダラと進む感じかと思いきや、ここからも厳しかった。

小樽環状線は大きなピークは無いにしろ、そこそこのアップとダウンを繰り返す。余市から小樽まではずっとそんな感じの道で割とヘロヘロになりながら小樽エリアに入る。そして小樽の街が牙をむく。

坂の街小樽とはよく言ったもので、そこかしこに普通に急坂が現れる。
写真ではわかりにくいも、ソコソコの斜度。ダンシングでボテボテと突破する。そして最後のボスキャラは望洋台のあたりにいた。小樽天神小学校から望洋台に抜けるこの黄色のあたりがいわゆる激坂というヤツだ。

登り斜度9度の看板。場所によってはもっとある。

インナーローでダンシングしないと登れない激坂。多分車だったとしても相当気を使うであろう斜度。「あー激坂って、こういうことか」とマジマジと感じた。距離は短いけど、今までにない斜度。何度も足をつこうと思ったけど、何とか堪える。そして普通の道に戻れる所で、スタッフさんのカメラが待ち構える。どうやら皆の苦悶フォトを取っているようだ^^

それから後の道は何度も通った5号線。
初めて通った時はビビりまくった張碓トンネルも慣れたもの。16:34。

その後は淡々と前田森林公園まで進み、17:17にゴール。

12時間ぐらいを暫定目標にしていたので、10時間ちょっとで走れたのは予想外。なにより準備していた雨中装備を使えたのが楽しかった。ここを楽しいというのはちょっとおかしな人の証かもしれない。

さて次回への宿題

チェーンオイル
前半の雨でチェーンオイルはすっかりと流れてしまったようで、後半のカシャカシャ感が半端なかった。雨が上がった時点でオイルをさせればもっと楽に走れたはず。雨ブルベや300km以上の時は注油用のチェーンオイルを持参する事にする。

雨天時のスマホの充電
今回は雨だったので充電にとても困った。基本防水ケースに入れてるので雨でもへっちゃらなのだけど、充電するときには端子キャップを開けなくてはならない。袋にいれて走りながら充電したのだけど、水が袋の中に侵入し画面操作が出来なくなってしまった。何とか対策を考えねば。


そして今回活躍した雨天装備達。

レインスーツはちゃんとしたものをと考えていたけど、雨ブルベを体験してからと思っていた。ので暫定装備として用意していたのはこれ。

作業服Shopのワークマン製のレインスーツ。
ややタイト目のシルエットでストレッチ素材、加えてジャケットの裾がサイクルカット。耐水圧10,000mm、透湿度5,000m2/gと、この辺の数値はGOREや一流アウトドアスーツにはかなわないものの、お値段¥4,900ですから。

使った感想としては「全然OK」。上も下も外からの浸水は全くなく、タイト目なデザインが自転車乗るにはバッチリ。内側は自分の汗と湿気でそれなりにベチャベチャにはなるものの、今回の雨量だと、高級レインスーツでも同じ状態になったのでは。むしろ¥4,900円という値段から惜しげなく使えるので、どんな泥でもガンガン行ける。大正解。壊れるまではこれでいいかな。mont-bellのGOREとかも魅力だけど、これでも十分。ちなみにPronoでも同様のレインスーツを出しているけど、シルエット的にワークマン製が自転車に向いている。

手先はもちろんこれ。
雪山族からの評価が高く、バックカントリーで愛用している人も多いテムレスだ。正直色合いが微妙なのでポリウレタン製のゴム手袋を他にも探したのだけど、値段も含め今のところテムレスの一択。まあレインジャケットから出るのは手首から先だけなので、実際はあまり問題なかった。もちろん防水性完璧、寒くない。買っておいて良かった。

そして足元、以前wiggleでポチったカバー
雨天時のシューズカバーの重要さを知らなかったのだけど、これはとても大切だとよくわかった。これが無かったら厳しかったかも。履きなれていなかったせいか、装着時に破いてしまった。次の使用は厳しそう。雨の日のシューズ対策はググるといろいろ出てきたので次回は代替策で。