2016年3月6日日曜日

モノログ: MOSS SNOWSTICK LONG

この板はとても良い。SNOWSTICKのLONG。名前通り長い。184.5cm。


シーズンに何回か遭遇する「激降り」。50cm以上一気に降って営業開始が遅れ、パウダー板でもターンを切ると失速してパウ沈しそうになる状況。そんな時用の長板が欲しいとずっと思っていた。狙っていたのがGENTEMのIMPOSSIBLEWINTERSTICKのSWALLOWTAILそしてMOSSのLONG。どれもいい値段がするけど、LONGはヤフオクでそこそこの流通が。夏の間に程度の良いものを安価でゲット。

ターゲットが「激降り」なので使う機会は少ないと思っていた。が、一度使ったらメインのパウダーボードに昇格^^ 見た目や長さから想像するような扱いづらさはなく、とても乗りやすい。キロロでのTree Runはどこでも問題なし。桂沢のコブパウもフワフワと越えて行く。特別な板ではなく「パウダーがあれば投入」の普通装備に。


見た目通り浮力は絶大。キロロ名物のド緩斜パウダーでも止まることなし。加えて長さと重さがあるので安定感も。とてもいい。褒めすぎかな。LONGの前に使ってたのはSPEED MASTER。長さも172cmあり間違いのないパウダー板だけど、LONGのおかげで使いどころが無くなりドナドナ。

この板の一番気に入った所がノーズ。長さも幅もあるので浮力は絶大。加えてそのキック量は少なく「ゆったり」とせり上がる。ノーズ先端での抵抗が少ないのでスムーズに浮き上がる。特に滑り出し時がスムーズ。

上:普通っぽいノーズ     下:LONGっぽいノーズ
赤線:抵抗     青線:浮力

スピードが乗り、ノーズが雪面から出てしまえばあまり関係ないのだけど、一瞬の浮き沈み時にノーズまで沈む事はよくあり、その際の抵抗が少ないのが快適。ノーズ浮力が十分なのでセットバックする必要もなく、テールも長く取れテール浮力も十分だ。

ピンテールの板は初めてだったけど、ダブルピンに固執していた考えを変えてくれたかも。ダブルピンは雪圧がセンターに逃げるので直進安定性がよし、ラウンドテールは全方向に逃げるのでクルクル回るっていう感覚。でピンテールはどうかというとそれらの中間な感じかな。ターンが楽しいけど回りすぎる事はない。高速でもダブルピン程ではないけど安定してる。雪圧の逃げのイメージはこんな感じだろうか。


ま、いろいろと理屈は思いつくけど、やっぱり長いが故にとにかく浮くのだ。今まで以上に浮くことに気を使わず、浮いている事を楽しめる。

もちろん苦手とする所も。こんな形のノーズなのでハンプを乗り越える力は少ない。朝里沢とかでは起伏が激しく、細かいウェーブが多数あるが、その起伏を乗り越えられずにノーズが突き刺さり前転する事もしばしば。ちなみに前転した時はテールを踵落としする事になるのだが、ピンテールがまさに凶器。すごくよく刺さる。

またカービングが得意な板ではない。パウダーが無い日もカービングで楽しめるかといえばNO。午前のパウダーランが終わり、午後からもずっとこの板で楽しいかといわれればNO。パウダーがなければ他の板に履き替えるほうがいい。のでこの板一枚だけ持っていればOKという訳ではなく、全シチュエーションOKな板が欲しい。自分の場合はJones Fragship164との組み合わせ。これも十分な浮力を持っているけど、Longの前では霞んでしまう。


最近はパウダー板も沢山あるが、パウダージャンキーな人には是非長パウダー板を試して欲しい。初めてパウダーボードを乗った時のような感動があるかも。

0 件のコメント:

コメントを投稿