3/19、ONZEにて秀岳荘の試乗会。初めてのスキー試乗会だ。天気は生憎の雨ではあるが、参加する側からするとライバルが少なくて試乗しやすかった。秀岳荘の試乗会だけあり、並んだ板はツアー系、パウダー系。そして約1/3がテレマークビン、1/3がtechビン/ツアービンというマニアな内容。
時期も時期だし、ゲレンデコンディションもよろしくない。板がいっぱいあるのは嬉しいけど、この状況では板の真価はわからないだろう。サイズやシェイプから来る乗り味の違いは楽しむぐらいかな。
かくいう自分の目的はビンディングの試乗。BCを視野に入れるとツアービンディングやtechビンディングがとても気になる。それらのビンディングを試履する機会はそうそう無さそうなので、この試乗会をとても楽しみにしていた。
まずはツアービンディングかなと思っていたのだけど、自分のブーツがtechビン用のソールに変更できる事がわかってからは俄然techビンディングに夢中。そしてこの試乗会のためにtechビン用ソールを入手してみた。
オレンジがノーマルのアルペンソール。白が換装したtechビン用のソール。
techソールのほうが数mm、ハイトが高い。
高くなる分、普通のアルペンビンディングに入らなくなるかもと懸念したが、普通に履けたし滑れた。これは大丈夫な組み合わせなのかな?
ま、それはそれとして、ここから本題の試乗記。
ビンディング: MARKER
Kingpin 10
板:VECTOR GLIDE
BULKY ADVANCE 185cm, 130-100-120
Webで見てるだけだと、このKingpinが一番剛性が高く、使い勝手も良さそうだった。ビジュアル的にもメカメカしくてかっこいい。ホールド性に関しては、アルペンビンと比較だと、なんとなくつま先側の遊びが多いような気がするも、見た目からの思い込みかもしれない。少なくともかかと側に関しては普通にしっかりホールドしているような気がした。飛んだりはねたりしなければ、普通にゲレンデで使えるのでは。
ウォークモードでクライミングサポート無し
クライミングサポート一段目
クライミングサポート2段目
クライミングサポートの出し入れはし易いし、高さも十分。ウォークモードとスキーモードは、土踏まずあたりにあるレバーを前後に倒し切り替える。ただ、つま先をつけたまま切り替えるのはちょっとコツが必要な気がした。慣れればサクッとできるようになるのかな。Techビンが初めてという事もあり、自分はつけたまま切り替える事はできなかった。
ビンディング:
G3 ION
板:G3 ファインダー94 XCD 177cm, 126-94-113
これもビジュアルがいい。メタルオレンジがかっこいい。Kingpinの後に試乗したという事もありとても軽く感じた。と同時に左右の剛性が弱いのも感じた。これはIONが弱いという訳ではなく、ピン留めするTechビンの宿命だろう。逆にいうとKingpinはやはり左右剛性が高かったという事か。まあ板を立ててガツガツ切っていく滑りをするなら剛性不足かもしれないが、パウダーメインのフリーライドなら問題ないだろう。
ウォークモードでクライミングサポート無し
クライミングサポート一段目
クライミングサポート2段目
クライミングサポートの出し入れはし易い。ウォークモードからスキーモードへの移行は、つま先を付けた状態でもできるけど、逆の場合は一旦外す必要あり。まあtechビンの普通の作法ですな。IONはつま先側のビンディングをはめやすいという評判を聞くが、今回試乗した中では取り立ててつけやすいとは感じなかったかな。他のメーカーのビンが進化してきたので、差がなくなったという事かも。
今回はビンディングの試乗がメインだったけど、やはりこの板については書いておきたい。このG3の板はステップソールだ。足下だけこんな感じでうろこ状にソールが削られてて、シールを貼らなくても登れる板だ。
ステップソール板は初めてだったが、思ったより普通に滑れた。ただし走行抵抗が大きいのは間違いなく、スピードは出ないし、やはり何かゴロゴロした感触があるのはしょうがない。そして試しに登ってみた。サンシャインクルーズ脇の木までサクサクと難なく登れてしまった。
シールに比べるとグリップ力弱いのはしょうがないけど、素の状態で登坂できたのはちょっと感動した。滑りはオマケで、ツアーイングがメインのシチュエーションなら楽しいかもしれない。
試乗記 その2へ続く