2021年10月4日月曜日

BMR1002 霧立400 : 風にのって蕎麦の国へ

10/2、本シーズン3回目となる霧立400、21時間と13分にて完走なり。400kmブルベはとても大変なのだけど、その分達成感も大きく一番好きである。まあ走り終わった直後は一番キライなブルベになるのだけど。今回も気合満々で挑み、ゴール後はしばらく自転車乗らなくてもいい気持ちになれました。

さて今回は事前から雨予報。ならば絶好の雨装備テストと考えいろいろと準備。雨装備は雨が降らないとテストできないし、ブルベでなければ雨で自転車にはのらないので、未テストのネタがいくつも。今回の裏目標はこれでした。

さて特記事項から。

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1. そばうまし!

新蕎麦が今の旬。ルート途中にある霧立亭さんが、このブルベのために営業時間を延長してくれるというありがたさ。自分は宗谷600で眠気倒れする寸前にかけこんでからの、シーズン2回目。今回もありがたく頂きました。感謝!


2. ほとんど追い風

北海道の南部を台風が通り過ぎるの天気。これに伴い、風向きが南風から始まり、ブルベの最中に北風に変化。ほぼ全周追い風という奇跡。こんなこともあるのですな。

何箇所か向かい風があったものの、割合にすればわずかといっていいでしょう。いや神風でした。


3. 気温高し

今回の気温のグラフ。スタートからPC1ぐらいまでが一番低く13℃ぐらい。日落ち後も気温は高く14℃から17℃くらい。秋ブルベとしては暖かかったといえるのでは。

日落ち後、気温は高かったのだけど、風がとても強く、体感は割りと寒かった。「出番はないかも」と思っていた長袖ジャージとレッグウォーマーを装着する事に。それ以外は薄手のファーストレイヤ+半袖ジャージ+ビブパン、それに雨に応じたレインジャケット、ウィンドブレーカー、レインパンツを組み合わせであった。


4. 300km超えてからのペースダウン

300km超えてから一気にペースダウン。理由は睡魔とサドル痛。どちらもいつものテーマだけど、サドル痛に関しては予想外。今使ってるGORIXサドルとの相性が良く、当丸でも、911サイクリングでも調子良かったからだ。

当丸から霧立までの間に、サドル角度とハンドル高さを微妙にイジってしまったのが敗因な気がする。これも400kmならではの試練であろうか。


5. 雨装備の数々

裏テーマとなった雨装備。これだけで長くなってしまうので、別記事として後日アップ予定なり。


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さて詳細。

スタート地点は石狩市の青葉公園。自宅を4:30頃に出発。出発時点では大丈夫だったものの、屯田あたりで雨模様に。スタート地点もしっかりとした雨。


「雨だよう」の声があちらこちから。こればかりはしょうがない。晴れに越したことは無いが、こんな天気があるのもブルベ。各々準備を整えスタートである。


しっかりと水たまりも、水しぶきもあるコンディション。他の人達の車列に混じらせてもらいながら、序盤は諸々のコンディションを確かめながらすすめる。

通過C 当別ダム管理事務所。34.1km、7:26。

雨は降っているが、出だしから追い風基調である。あっという間に通過Cのフクロウ湖。ほぼ計画通りの到着時刻。雨は降っているが、気温はソコソコあるので寒くはないし、追い風基調で順風である。写真とってすぐ出発。そして少し走ってすぐにPC1到着。

PC1 セブンイレブン月形町店。50.4km、8:14。

軽く補食してすぐ出発。ここではまだ雨だったが、やんだと思えたのが9:45頃。場所的には砂川あたりだろうか。雲行きをみるとしばらくは雨が無さそうも、このまま終わるとも思えない。乾いたレイン装備を片付けつつ、第2派に備える。

今回ひらめいた新しいエアロバーの使い方
走りながらのテムレス干し。持ち手が指部分を裏返すのに丁度いい^^

このエリアを走ると毎回横を通る北竜の門。宗谷600だとすぐに見かける印象だけど、石狩スタートだと、ここまでくるのにだいぶかかった印象。


ちょっと走ってPC到着。曇ってはいるが、すっかり雨は上がっている。たまに向かい風だった場所もあった気がするが、引き続き追い風基調。

PC2 セイコーマート秩父別店。119.1km、11:14。

ここで多くの参加者がランチタイムなようだ。自分は蕎麦用に胃のスペースをとっておきたかったので、おにぎり一個とドーナツ一個を程度で済ませる。それよりオイル切れのシャリシャリが酷かったので、注油。今回オイルの持参量は少なめだったので、節約して注油。すぐに出発。

金属同士が擦れる部分は磨き上がってピカピカになる始末

ここから先、霧立亭まではひたすら北上。幌加内エリアに入ると、収穫済みの畑、収穫中の畑、収穫待ちの畑と若干色味が違って面白い。ただ蕎麦の花満開だった時期に比べると華やかさは無いね。広大な畑を短期間で刈り取るのは大変そうだ。

蕎麦狩り機?があちこちで唸りを上げ、新蕎麦を収穫中。初めてみた機械だ。

もうじき霧立亭という場所の道端の風景。平地でもだいぶ紅葉の足音が近づいている。切れ目から青空も見えたりと、青と緑と赤と黄色と茶色が風景色。秋ですね。


そして霧立亭到着!

通過C 霧立亭。183.8km、14:19。

店の前には、ありがたい張り紙が。


お店の営業時間を拡大してもらったり、こんな張り紙を出してもらったり。とても元気をもらえました。お店の人に話を伺ったら、自転車勢では一人目だった様子。先行してる人、ここに寄らなかったのはもったいなかったかもよ。ちなみに自転車勢より先に主催者さんがじっくり蕎麦を堪能されていたとのタレコミが。


せっかくの新蕎麦なのでザルで。とても美味しゅうございました。ブルベ中は大盛り厳禁としていたものの、ここでは大盛りを頼んでしまった。新蕎麦なので仕方がない^^


そして父ちゃんは重量増を顧みず、家族のためにお土産蕎麦を買ったのだ。これから霧立峠を登るというのに。まあこういう事が、次への出走につながるのです^^ 大事、大事。峠越えは雨と予想していたので、ここでしっかり雨装備に変更。


今まで直進しかしたことがないこの分岐を右に曲がり、苫前に向かう。すぐに「霧立峠8km」の看板。苫前まで50kmぐらいあるのに、峠までは8kmぐらいなのですな。それほど厳しい登坂もなく、すぐに霧立峠に到着。


霧立峠という名前負けせずに、しっかりと霧立っている。景色は見えないが、名前らしい光景に満足。


苫前までの道すがら、部分的に紅葉も。紅葉のピークまではまだまだな感じであったが、それっぽい風景。空気が澄んでてきれい。


さて霧立亭までは基本追い風だったものの、この西にトラバースする区間は向かい風。苫前に近づくにつれて風も強くなり、路肩の旗もたなびきまくっている。


ここで雨は降っていないが、行き先には黒黒とした雲が。それに遮られて、山々もすっかり暗くなっている。その狭間、わずかの隙間から夕日が顔を出す。雲と地形の黒さと、その隙間の明るさが幻想的。

伝わるであろうか。

そんな夕暮れ時を過ごしながら、PC3に到着。だいぶ暗い。

PC3 セイコーマート古丹別店。250km、17:23。

ここで雨装備から防寒装備にお色直し。まあレインパンツからレッグカバーに変えただけですが。残りのチェーンオイルもここで使い切って再出発。


ここから先、完全に日落ちし真っ暗。気温はソコソコあるものの、風が強く寒い。レッグカバーを着ておいてよかった。苫前までくれば、後は平坦と思い込んでいたが、結構なアップダウンが続く。それをこらえ、海岸線に出た。


しかし真っ暗で海は見えず。「ザパーン」という音だけが聞こえてくる。そしてこれ以降、真っ暗なので、写真をとってもなにも映らず。

いやほんと苫前以降は平坦と思い込んでいたのだけど、海岸線に出る直前の峠越えに加え、それから何度かの峠越え。頭の中は平坦と思い込んでいるので、その精神的ダメージ、大きかった。後知恵だが標高分布をみると、そうなっている。予習不足がもたらす精神的ダメージだ。

霧立峠後の赤丸が峠越えを示しているが、フラットだと思いこんでいた。。。

それでも増毛ぐらいまでは元気だったものの、300kmを超えたあたりから全然ペースが上がらなくなる。いつものサドル痛である。最近はすっかりサドルはGORIXのA6で、当丸も911サイクリングも痛み知らずだったのだけど、お股のあたりがそれなりに腫れてきているようで、エアロバーポジションをとるとそれなりの痛みが。

加えて眠気も襲ってきてフラフラ。そんなこんなで全くペースが上がらない。そして増毛から厚田までの区間、ものすごくトンネルが多いのだけど、どうやら自転車で通ったのは初めてだったようだ、そのトンネルの多さとか雰囲気にビビりまくり。

特に雄冬あたりの電灯が少ない覆道の威圧感がすごく、右側からは大きな波の音、覆道内は真っ暗で、まっすぐ先まで伸びていて先が見えない。異次元空間に吸い込まれていきそうな感覚で、とても恐ろしい。おまけに寒い。しかしそれでも眠気は覚めず^^ 

厚田の道の駅、あいろーど厚田。0:55。

そんな状態でたどり着いた厚田の道の駅。夜でほとんど閉まっていたけど、暖かくて天国。すばらく休憩した後、長袖ジャージを着込み、さらに足元も防寒対策でシューズカバー装着して再出発。
どれだけ知らない道が続くのかなと思っていたら、すぐに見慣れたセイコーマート厚田店出現。閉まってたけど、とても安心。その後道なりに進み、最終通過Cに到着。

通過C 石狩市五の沢ふれあい研修センター。383.2km、02:00。

PC3からこの通過Cまでが一番追い風が強い区間だったものの、区間平均速度は一番遅く18.4km/hぐらい。如何にグダグダだったのかがわかる。通過Cには、ほんとなんとかたどり着いたという印象だ。それでもここにたどり着いた事で、気持ち的に余裕も生まれた。


あれだけ大雨を降らせた雨雲はどこにも見えず、空は月も星もきれいに見える星空に変わっていた。満月だった中秋の名月も今はここまで痩せてしまった。いかにもな形のきれいな三日月!あとはフィニッシュポイントまで走るだけである。当別から石狩に抜け、最後の一踏ん張り。

フィニッシュポイント到着。403.6km、3:13。

フィニッシュポイント到着!自然を強く感じられる海岸線や、夜空がきれいな当別に比べると、石狩市のフィニッシュポイントの明るい事。物流のトラックも往来し、街に戻ってきた感。いやー、400km走りきれてよかった。

序盤から追い風天国で、こんな楽な400kmは無いぞと思っていたのもつかの間、300kmを超えてからはいつものように苦しみながらの前進。終盤の厳しい印象が強いけど、いま思い返してみると、これだけ追い風に恵まれたブルベは初めて。出走してよかった。

今回もブルベを開催してくれました主催の皆様、スタッフの皆様、一緒に走ってくれた皆様、そして開催に伴い協力してくれた霧立亭の皆様ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。

さて次のブルベは1週間後の日高門別。SRがかかっているぞ。
その前にブルベカードを送らないと。

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