2021年10月6日水曜日

レイン装備を実践テスト

さて霧立400は久々のレインブルベ。ならば絶好の雨装備投入の機会と考え、ストックしていた雨対策装備をテストしてみた。雨装備は雨中でしか確認できず、ブルベでないと雨で自転車に乗ることはないので、なかなか検証がはかどらないのだ。

昨年はコロナ渦でブルベ全中止、今年も延期/中止が続いたので、ある意味一昨年から考えてきた雨対策を実践できる貴重なチャンスであった。と前向きにとらえてみた。

今回実践した雨装備

  1. レインパンツ
  2. シューズカバー
  3. トップチューブバッグのカバー
  4. SKS Raceblade Pro XLにひと加工 

本文はテキスト多いです。


1. レインパンツ

ある時、軽い雨ならレインパンツ無しのほうがいいことに気がついた。そもそもレインパンツは空気抵抗が大きく疲れる。そして雨は防いでくれるものの、結局蒸れてパンツ内側は濡れてしまう。濡れるとレインパンツが足に張り付き、運動抵抗がとても大きい。どうせ濡れるなら抵抗は少ないほうがいいので、レインパンツはいらない、という結論だ。

使うつもりはあまり無くとも、防寒着やなにかのときの保険として持たないわけにはいかない。ならばなるべく収納性良く、加えて使うときはちゃんと使えるものにしたい、というのが長い間思っていることだ。

ちなみに使っているレインパンツはWorkManの透湿レインスーツSTRETCHについてきたもの。安さから惜しみなく使えるのが最大の強みだ。また自転車利用を考えて作られたのかスリムデザインなので、割りと空気抵抗は少なめである。ただ自分にはややスリムデザイン過ぎて割とパツン。太ももあたりに余裕が少なく、すぐにパンツが張り付き、運動抵抗が強いのが残念であった。

で、対策パンツを3つ投入してみた。


1つ目、ちょっと太めの10分丈レインパンツ

Homacで2,000円程の品。お値段、素晴らしい。ちょっと太めというか普通の太さ。今までがスリムデザインだったのか、十分ゆとりを感じる。ストレッチ素材を使っており、耐水圧10,000mm、透湿度5,000g/m2hとまあOKでしょう。家で履いてみると今までより全然動きやすい。代替品はこれでOKと思えるぐらい装着感に違いがあった。


2つ目、七分丈パンツ

今まで使っていた、WorkManのレインパンツを膝下でチョキンしたものだ。裾にゴム紐を通して、バタつき防止と、ずり上がり防止もしてある。太ももあたりの窮屈感は今まで通りも、膝下がないので、膝の突っ張り感が激減。チョキンした事で、裾からの通気性も上がっているはずだし、なにより空気抵抗がよくなるはずだ。こいつの期待感は高い。


3つ目、防水性のレッグカバー

一昨年のブルベシーズンが終わった後、あれこれ考え、探した上にたどり着いた装備。結局レインパンツだと空気抵抗と運動抵抗は避けられないので、レッグカバーでなんとかならないかと。普通のレッグカバーでもソコソコ大丈夫だったけど、探してみたらありました、防水を謳うレッグカバー。dhb製。満を持しての投入である。

生地感としては厚めの裏起毛。暖かさは大丈夫だろうけど、むしろ真夏では暑さが心配な点と、肝心の防水性がどのくらいかが気になる所だ。


実走テスト

まずは7分丈から。スタートから3時間ぐらいはこれを履いていた。なんというか「あり」である。一番いいなと思ったのは、やはり膝下が無い事。空気抵抗が少ないし、膝下で引っ張られる事がないので、ペダル上死点あたりの膝も股関節も一番曲がっている状態でも、抵抗が少ないのだ。それでいて13℃ぐらいの気温でも寒いことはなかった。7分なので収納性も良いので、寒くない季節であれば、1軍装備だ。ただ元がスリムデザインなので、太ももあたりの余裕の無さは相変わらず。購入したてのHomacパンツをチョキンしてしまおうかと思ったくらい。

次に試したのが、ちょい太めというか、普通太さの10分丈パンツ。試した区間は霧立亭から苫前までの山間部。家で履いたときは十分な太さを感じたが、実走でも同じ感想。ペダリングもスリムデザインより回しやすい。加えて10分丈なので、普通に温かい。「なんだよ、普通にいいじゃないか」と思うのもつかの間、上りで汗を書き出すと、案の定太ももあたりがパンツに張り付きはじめ、運動抵抗が俄然上昇。膝下も覆うという防寒効果もあるが、ヒザ下から引っ張られる運動抵抗と空気抵抗もついてきた。まあ想定通り。もっと透湿性の高いパンツなら、張り付きも少ないのかな。まあ10分丈は1着は持ってないと不安になるので、豪雨が予想される時用にもっておこうか。出番は少なそう。

最後はレッグカバー。苫前からフィニッシュまで防寒のために装着したものの、途中雨にあたったので雨性能も軽く試す事ができた。空気抵抗の少なさ、運動抵抗の少なさ、そして暖かさはレインパンツの比ではない。圧倒的に走りやすい。運動効率を考えるなら間違いなくレッグカバーだ。強風で寒さを感じるくらいだったので、汗をかく事は無かったが、仮に汗をかいても運動抵抗になる張り付きは発生しないので、その懸念はなし。むしろ暖かすぎて、夏の昼間とか気温の高い時期が心配になる。また断片的に1mmぐらいの雨に遭遇し、その程度の雨であれば防水効果は問題なし。染みてくるとか、冷たく感じるとかも一切なかった。ただそれ以上の雨量だったり、連続して降り続くシチュエーションで、どれだけの防水効果があるのかが不明だ。この辺を追加で検証したい。それで問題なければ、レインパンツいらなくなりそう。

今回試した3つは、それぞれ強みと弱点があるので、状況でどれを持つかが変わりそうである。
- 暑い時期のDayブルベなら7分丈
- 暑くない時期ならレッグカバー、もしくは7分丈、もしくは両方持ち
- 大雨予報なら10分丈か、それに加えてどれか
といった所かな


2. シューズカバー

足元の防水対策は、ビニール袋をシューズの上に被せる派だ。

そしてこの上からシューズカバーを履くのだ。ビニール袋履きっぱなしでもOKだけど、袋のバタつきを押さえたほうが走りやすい。ビニールテープを巻いてた時期もあるけど、何度も脱ぎ履きする事を考えるとシューズカバーで押さえる方法に落ち着いた。


シューズカバーは防寒性の厚手のものしか持っておらず、長らくこれを使っていた。性能に不満はないのけど、畳んでもソコソコの大きさがあり、収納性が良くなかった。

という所で導入したのが、超薄手のシューズカバー。コレ自体に防風性や防水性はない。単にビニール袋を押さえる役目と、収納性を期待したのだ。購入先はAliExpressなのでお値段は$5ぐらい。失敗しても惜しくない値段である^^


家で履いてみた感じでは、ちゃんと袋を押さえてくれるのだけど、いかんせん作りが華奢で、雑に扱うとすぐに破れてしまいそうなのが心配である。


実走テスト

OKでした。走行時もちゃんと袋を押さえてくれたし、なにより収納時のコンパクトさがとてもよい。途中何度も脱ぎ履きするような運用だったにも関わらず、破れず乗り切ってくれた。まあその懸念があったので丁寧に扱かい、結果 壊れる事はなかったのかと。たぶん雑に扱うと一撃で破れてしまうような。耐用日数はブルベ2回ぐらいと考えて、何セットかストックしておこうかな。一つ$5だし。

今後、厚手のシューズカバーの出番は、純粋に防寒目的になり、防水用途としては出番がなくなる事が確定^^


3. トップチューブバッグのカバー

トップチューブは上から雨が降ってくるのに加え、ヘルメットなどからの雫もよくあたる。防水性能が大きく試される場所だ。防水を謳うものを使った事があるが、数時間も濡れ続けると結局ベチャベチャになってしまっていた。

そして難しいのが、走行中よく使うものを入れるため、開けしめの頻度が大きい事。防水優先でビニールにくるんでしまうと、そもそもの用途を果たせなくなることだ。なんとかしたいなーと思って試したのが、この方法。

チャック付きポリ袋で包む作戦。取り付けるベルトの所には、袋に穴を開けて通している。開けた穴からの浸水はバッグ本体の防水力でに頑張ってもらう。それ以外の広い面積をポリ袋でカバーする作戦だ。もちろん上部はチャックで開け締め自在。


袋の高さはバッグに合わせて切り、バッグ底面でテープで貼り合わせ。この部分はトップチューブに挟まれる部分だし、ここから浸水分もバッグ本体の防水力に期待する。

セリアに売ってた35cm幅のチャック付きポリ袋

売られている多くのチャック付きポリ袋は27cm幅。大きめのトップチューブバックだとこのサイズに収まらないので、大きい袋を探すのが一番大変かも。ちなみに自分が使っているのはTopeakのLサイズ。これは27cm幅の袋には入らない。探した挙げ句、セリアで生野菜用の35cm幅のものを発見。やや大きめではあったものの、まあしょうがないかと。



実走テスト

バッチリ!ほとんど濡れしらず。ベルト穴や、底面の貼り合わせからも浸水があったと思われるけど、バック本体が濡れたと思える状態には至らず。開け締めもチャックで自在にできて使いやすさもバッチリ。


走行中にバタつくのでは?と考えて、高さをギリギリにしてしまい、結果それが仇となり、開けしめしづらくなったり、最後には破れ始めたりもしたけど、それは次回への改善点。全体的に少し余裕をもった大きさにしたほうが良さそうである。


4. SKS Raceblade Pro XLにひと加工 

泥除けはSKS Raceblade Pro XLを使っている(過去記事 : 泥除けと気温計)。正直、泥除けは空気抵抗が大きいので、できるなら付けたくない。多少の雨なら我慢するが、水たまりができるくらいの雨なら、まあしょうがないですな。
この泥除けの秀逸な点がガード後端についているビニール性のフラップ。手で曲がるぐらい柔らかいのだけど、この長さの分、水の跳ね上げが大きくブロックされるのだ。

購入年にテストしたときの動画

特に前輪での効果が素晴らしく、フラップが水たまりから跳ね上げまでブロックしているのがわかる。いずれにしても泥除けの空気抵抗、なんとかならないかなーと思って試したのが、この一工夫。


新品状態ではフラップと泥除けはリベット留めされているのだけど、それをボルト留めに変更。泥除けの必要性が無くなったら、フラップだけでも外し、空気抵抗をちょっとでも少なくできるのではと。そして霧立の時に、実際に外して空気抵抗がどれだけ違うかを試してみようかと思っていたのだけど、、、
めんどくさくて、そこまでやる気にならず。

ワンタッチで取り外せるわけではないので、工具を持ち出してあれこれする手間がめんどくさい。だけど、例えば初日雨、次の日晴れ、というようなシチュエーションなら、二日目の出発前にはやれそうな手間だ。このような機会はあるのだろうか。まあそんな日のために。今回はボルト留めでも、強度的に問題がないと確かめられた、と前向きに考えようか。

ちなみにリヤは防飛沫効果はそれほどいらないので、フラップは撤去。むしろ泥除け本体すら短くして、空気抵抗をさらに低くしたい。

そしてこのネタを書いてて気づいたけど、フラップの有無による空気抵抗の変化なら、別に雨が降ってなくても、晴れの日でも検証できる事に気づいた。
やってみるか。んー、でもめんどくさいな。

以上、雨装備の実戦テスト結果でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿