実測値ベースでブーツセンターからの距離
TWO | Bent Chetler | |
ノーズ側 | 102.5cm | 93cm |
テール側 | 83cm | 88.5cm |
既存のビス穴との干渉も考えると選択肢は4.2cm下げ、5.6cm下げ、7.0cm下げの3択。既存穴の再利用もできるので、まずは4.2cm下げをすることとした。数値的にはもっと下げても良さそうだったものの、最初は様子見。これでも乗りにくかったら7cm下げの位置まで再加工する方向で。
ビンディングを外し、4.2cm下げの位置にマーキングし穴あけ。穴あけ作業もだいぶ手慣れて来た&雑になって来たので、以前に比べると作業速度も速いぞ。
片方完成。さてもう片方というところで大問題発覚。ビンディングが外せない可能性が出てきた。BentについていたのはSalomonのツアービン、Guardian。ビンディングを外すためには、つま先側支点のシャフトを抜き、アッパーパーツを外す必要がある。
丸の部分がシャフト。これを抜くとアッパーパーツが外れる。
だが回しても回しても一向に緩む気配がない。よくよく見てみると反対側にあるインサートボルトが空回りしている。
普通ならこのインサートボルトはベースにロックされているのだが、この個体はナメて空回りしている。おまけにボルトとはネジロックがしっかりと塗られているようで、ペンチやプライヤーレンチでいくらナットを押さえても、一向に緩む気配がない。
シャフトを抜いてアッパーパーツを取らない限り、ベースプレートを留めているネジにアクセスすることはできない。つまりビンディングを外すことはできない。
この奥にネジがもう2本隠れている
ビンディング位置を変更できないと、とても乗りたいとは思えない。ビンディングを破壊し別のビンディングをつけるという選択肢もあるが、古い板なのでそこまでする価値は微妙。むしろ同様の板をヤフオクで入手するほうが簡単だ。要はシャフトが抜けなかったら廃棄するのが現実的。やばいよ、やばいよ。
一縷の望みをかけて購入した工具がこれ。
有名なネジザウルス
ネジ山が潰れたネジを無理やり掴んで外すペンチだ。先端部分に硬質のギザギザがあり、それがボルトをがっちり掴むというツール。
今回の場合、インサートボルトなのでネジザウルスで掴む頭も出ていないので外せる可能性は少ない。それでも期待できるのはこのツールぐらいなので、一縷の望みをかけて。
入手後、作業再開。やはりインサートされているのでつかめず。でも引っ掛けてゴリゴリしているうちにボルト周囲のベースパーツが削れ先端部分が露出してきた。そうかその手があったかと、ベースパーツをネジザウルスでつかめるギリギリまで削る。ベースの強度が落ちるけど、外せないと話にならないので強行。
掴んだ!
やはりこのような形で挟むと力もかかるようになり
外れた!めでたい!
ゴリゴリされたインサートビス。だいぶ傷はついたものの強敵だった。ボルト部分にはしっかりとネジロックが塗られている。
削られた側のベースパーツ。ヤスリで整形したもののネジザウルスに齧られた跡が。
削られていない側。
ちょうどインサートビスの頭部分の厚みが削られた感じ。1mmほど薄くなったかな。まあ強度低下はあるけど最低限にとどまったかと。折をみてベースパーツだけ新調すれば、また懸念なく使えそうだ。ここまでくれば後は新しい穴を開けて、旧穴を塞ぎ、ビンディングをつけるだけ。
インサートビスとの戦いに比べると、ビン位置の変更作業はなんて簡単な事と思ってしまう。あっという間に作業完了。変更前後での位置の比較。
ビン位置、変更前
変更後
やはり4cmも下げると、目に見えて位置が違う。そして早速、試走。
降雪は少なかったものの、オフピステエリアがオープンし始めていたので、パウダーを滑る機会にも恵まれた。気になる乗り味は?
いいね!
全然違う操作感。ノーズの浮力も十分だし、テールの引っかかりも少ない。パウダーで普通に使える板になり、戦力として数えれるものになった。逆に整地では乗り位置を前気味にしたほうが滑りやすい性格になった。加えてノーズ側で板の幅を感じるような乗り味にもなったけど、まあこんなものかな。頑張りすぎて大転倒もしたけど、ベースプレートや板自体が破損することもなく耐久性も大丈夫そうだ。
ブーツセンター位置と乗り味
まずはせっかく入手できたBent Chetlerを廃棄せずに済んで一安心。
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